① Amwayとは何か:基本プロフィール
会社概要会社基本情報
正式名称
Amway Corporation(アムウェイ)
創業
1959年(米国ミシガン州)
Rich DeVos と Jay Van Andel が設立
売上規模
約8,100億円(2022年)世界最大のMLM
日本法人
アムウェイ合同会社(1979年参入)
主要製品
栄養補助食品・美容品・洗剤・浄水器
Nutrilite(ニュートリライト)・Artistry等
ビジネスモデルの仕組み
販売方式
直接販売(ダイレクトセリング)
店舗なし、IBO(独立事業主)が個人販売
収益源①
自分で製品を売って得るマージン
希望小売価格 − 仕入れ価格 = 利益
収益源②
ダウンライン(傘下)の売上からボーナス
これがMLMの核心。傘下が増えるほど有利
資格維持
毎月一定のPV(ポイント)購入が必要
→ 売れなくても自腹購入が発生するリスク
ランク制度(略)
ダイヤモンド IBO
最高峰ランク。全体の0.02〜0.05%
ここまで登り詰めた人は極めて稀
エメラルド / プラチナ
中上位層。全体の1〜3%程度
シルバー / ゴールド
中位層。それなりの傘下を持つ
一般 IBO
全体の約97〜99%がここ
ほとんどが赤字か収支トントンの現実
② 収益の実態:誰が儲かって誰が損しているか
データで見る現実IBO収入のピラミッド構造
ダイヤモンド0.02%
エメラルド以上0.5%
プラチナ〜ゴールド2〜3%
わずかに黒字約10%
赤字・収支マイナス約87%
アムウェイ米国の所得開示声明(IDS)によると、全IBOの平均年間収入は約200〜700ドル(約3〜10万円)。
製品仕入れ費用・交通費・イベント参加費などのコストを差し引くと大多数が実質赤字。
製品仕入れ費用・交通費・イベント参加費などのコストを差し引くと大多数が実質赤字。
IBOの収入・支出の現実
| ランク目安 | 年間収入(目安) | 実質損益 |
|---|---|---|
| ダイヤモンド | 1,000万円〜 | 黒字(最上位) |
| プラチナ〜 | 100〜500万円 | 黒字の可能性あり |
| 一般IBO上位 | 数万〜数十万円 | コスト差引でほぼトントン |
| 一般IBO(大多数) | 年間3〜10万円 | 実質赤字が大半 |
| ※コスト:製品自腹購入・交通費・セミナー費・ツール代など年間20〜100万円かかるケースも | ||
よく語られる「夢」vs 統計的現実
よく言われること
「努力すれば誰でも成功できる」
→ 統計上、利益を出しているのは全体の1〜3%以下
よく言われること
「製品が良いから口コミで広がる」
→ 定価は市場価格の2〜5倍。外部への実売は困難
よく言われること
「権利収入で不労所得が得られる」
→ ダウンを常に勧誘・維持しないと収入は減少する
よく言われること
「上場企業だから安心・合法だ」
→ 合法MLMでも多くの参加者が損失を被る事実
③ 典型的な勧誘手法・トーク集
勧誘パターンフェーズ1:接触・関係構築
カモフラージュ勧誘
「ちょっとお茶しない?」→実はビジネス説明会 要注意
SNS・友人経由で「仕事の話がある」と誘われる。最初はAmwayの名前を出さない
褒め殺し・特別感
「あなたのような人材を探していた」
人の承認欲求を利用。自尊心を高めてから勧誘
夢・目標の聞き出し
「将来どうなりたい?」「今の仕事で夢叶う?」
不満・不安を引き出してビジネスへの入り口を作る
フェーズ2:クロージング・反論封じ
反論封じ①
「ネガティブな情報はアンチが書いたもの」
批判情報へのアクセスを心理的にブロックする
反論封じ②
「失敗した人は努力が足りなかっただけ」
損失を参加者の自己責任に帰着させる
緊迫感の演出
「今がチャンス。エリアが埋まる前に!」
人工的な希少性・緊急性で判断力を下げる
社会的証明
「あの有名人も参加してる」「成功者に会わせる」
成功者だけを見せ、失敗者の多数を隠す
危険な「あるある」チェックリスト
⚠️ 危険サイン
最初の誘いでビジネス名を言わない
⚠️ 危険サイン
「製品を愛用するだけでいい」と言う
⚠️ 危険サイン
成功者の生活・車・旅行写真を見せる
⚠️ 危険サイン
家族・恋人への相談を「後にして」と言う
⚠️ 危険サイン
勧誘場所への宿泊・合宿(囲い込み)
⚠️ 危険サイン
「まず登録だけ、後でやめてもいい」
⚠️ 危険サイン
批判・懐疑的な質問を「ネガティブ思考」と言う
⚠️ 危険サイン
友人・家族への販売を強く勧める(人間関係リスト)
④ MLM・アムウェイ・ネズミ講の違い
法的整理3者比較表
| 比較項目 | Amway(合法MLM) | グレーゾーンMLM | 通常ビジネス |
|---|---|---|---|
| 製品の実在 | ✅ あり | ⚠️ 形式上あり | ✅ あり |
| 外部への実売 | ⚠️ 困難(高価格) | ❌ ほぼない | ✅ 容易 |
| 収益の主源泉 | ⚠️ 主に勧誘ボーナス | ❌ 勧誘のみ | ✅ 製品・サービス販売 |
| 新規参入コスト | ⚠️ あり(スターターキット等) | ❌ 高額 | ✅ 透明 |
| 法的地位(日本) | ✅ 特定商取引法で規制・合法 | ⚠️ 条件次第で違法 | ✅ 合法 |
| 不実告知・勧誘規制 | ⚠️ 問題事例多数 | ❌ 多数 | ✅ 問題少ない |
| 大多数の損益 | ❌ 実質赤字が多数 | ❌ ほぼ全員損失 | ✅ 労働に見合う報酬 |
日本の法的規制
特定商取引法(連鎖販売取引)
MLMは「連鎖販売取引」として規制対象
不実告知・迷惑勧誘・書面不交付は違反。契約後20日間のクーリングオフが可能
無限連鎖講防止法
「ネズミ講」は完全禁止(刑事罰あり)
MLMはギリギリ合法側だが、実態が製品販売より勧誘重視なら違法リスク
消費者庁の行政処分
アムウェイ日本法人は過去に行政指導・措置命令を受けた実績あり
アムウェイが合法とされる理由
理由①
実在する製品・サービスを販売している
理由②
参加費の支払いだけで収入を得る仕組みではない
理由③
返金・クーリングオフ制度が一応存在する
でも問題なのは…
合法 ≠ 参加者が損をしない
構造上、後から参加するほど不利になる事実は変わらない
⑤ 人間関係・心理への影響
社会的コスト友人・家族関係
典型パターン
友人・同僚・親族を勧誘リストに入れる
断られると関係が壊れる。売り込みを受けた側は不信感
よく聞く被害
「結婚式の二次会で勧誘された」
「葬式帰りに声をかけられた」
「葬式帰りに声をかけられた」
孤立リスク
MLMに熱中するほど非参加者の友人を失う傾向
心理的影響
認知の歪み
「失敗は自分の努力不足」という思い込みが強化される
ビジネス自体の構造的問題を自己責任に転換
埋没費用の罠
「ここまで投資したからやめられない」
損切りできず被害が拡大するパターン
カルト的側面
批判者を「ネガティブ」と排除する思考が強まる
経済的被害の実態
自腹購入
PV維持のため毎月数万〜数十万円を自腹購入
売れ残りが部屋に積み上がる「在庫問題」
セミナー費用
ラリー・合宿・ツール代で年間数十万円
これらはIBO登録費に含まれない別途費用
負債リスク
借金して製品を仕入れ・登録させるケースも
⑥ 誘われたときの断り方・脱出方法
実践的対策誘われたときの断り方
1
まず確認:最初に「これAmwayですか?」と聞く
はぐらかされたら=YES。名前を言えない時点で不誠実なビジネス
↓
2
「興味ない」「時間がない」とシンプルに断る
理由を詳しく言うと反論される。理由は不要。「No」は完結した文章
↓
3
しつこく来たら「二度と話しかけないで」と明言
遠慮は禁物。「考えます」「今度聞く」はNGワード→隙を見せる
↓
4
ブロック・距離を置く判断も正当
相手は「友情」を利用ツールにしている。自分を守ることが最優先
すでに参加している場合の脱出
STEP 1:クーリングオフの確認
契約後20日以内なら書面でクーリングオフ可 特定商取引法
電磁的方法(メール・内容証明)でも可。費用は請求不可
STEP 2:消費生活センターに相談
電話番号:188(いやや)に電話
全国の消費生活センターに無料相談窓口あり
STEP 3:退会手続きの実施
IBO契約は年次更新制。更新しなければ自動終了
在庫品は製品ポリシー上、一定期間内は返品可能な場合あり(要確認)
STEP 4:人間関係の修復
「ビジネスを通じて」作った関係と元からの関係を整理
退会後に孤立感を感じるケースが多い。外部コミュニティへ移行を
⚡ まとめ:Amway(Scamway)の境界線
📊
約87〜99%のIBOは実質赤字
公式の所得開示でも大多数の年収は数万円。コストを引くと赤字がほとんど。
✅
合法 ≠ 安全・稼げる
特定商取引法の枠内でも構造的に後参加者が損をする仕組みは変わらない。
🎣
最初にAmway名を言わない勧誘は「不実告知」
特定商取引法違反の可能性。勧誘が不誠実なら中身も疑ってよい。
🚪
20日以内ならクーリングオフで全額返金
登録後すぐに後悔したら迷わず書面でクーリングオフ。188番に相談を。
🧠
「製品が好きで使う」と「ビジネスとして参加する」は別物
製品自体を気に入って普通に購入する分には問題ない。IBOとして参加するコストが問題。
👥
断ることで失う友情は本物ではない
ビジネス勧誘のために近づいてきた相手との関係を守る必要はない。自分を優先して。